AOを利用したアンティーク調マテリアル作成
使用ソフト:Blender2.61, Gimp2.6
アンビエントオクルージョン(Ambient Occlusion, AO)を利用して下のようなアンティーク調のマテリアルを作る方法を解説します。

アンビエントオクルージョン(Ambient Occlusion, AO)を利用して下のようなアンティーク調のマテリアルを作る方法を解説します。

環境遮蔽などと訳されるアンビエントオクルージョンは本来、
環境光による柔らかな影を近似的に再現するときに使うものです。
アンビエントオクルージョンは、注目部位の「遮蔽度」を計算し影を作るので、
凹んでいる部分が黒いテクスチャを作ることができます。
今回はこの凹凸の黒白の差を利用し、黒白によって異なるマテリアルを割り当てることで
アンティーク調のマテリアルを作ります。
凸部分が摩擦で擦れたようなマテリアルや、へこみ部分が汚れているマテリアルなどを作るときに応用できます。
【流れ】
1.アンビエントオクルージョンの結果をオブジェクトにベイク(Bake,焼き付け)しテクスチャ作成
2.1.のテクスチャのコントラスト調整(外部ソフト Gimpなどで)
3.テクスチャの白黒度で別マテリアルを割り当てるノード設定
【0.オブジェクトの準備】

上のような凹凸がはっきりしているオブジェクトを用意します。
このコップはスカルプトモードで模様を作りました。
【1.アンビエントオクルージョンのベイク】

ベイクするには、オブジェクトをUV展開し、ベイク先の画像を作っておく必要があります。
(以下の作業はスクリーンレイアウトをUV Editingにして行うと楽です)
オブジェクトを選択し「Tab」でエディットモードに入り、「A」キーで全頂点を選択します。
「U -> Smart UV Project」などでUV展開します。
「UV/Image Editor」の「New」ボタンを押して新たな画像を作成します。

次にベイク作業に移ります。

「Properties」エディター内の「World」タブで「Ambient Occlusion」にチェックを入れます。
次に「Camera」タブ内の「Bake」パネルでBake modeをAmbient Occlusionに変更し、
「Bake」ボタンを押します。少し待つと、先画像にベイクされます。

画像は適当な名前で保存しておきます。
【2.コントラスト調節】
Gimpなどの外部ソフトで先画像のコントラストを調節します。
白と黒がはっきりでるように調整してください。

Gimpでは「色 -> 明るさ/コントラスト」から調整できます。
【3.ノード設定】
テクスチャの白黒度で別マテリアルを割り当てるノード設定を行います。
今回はCyclesレンダラーを利用しました。レンダラーをCyclesに変更してください。

MixシェーダのFacに画像を入力することで、白黒の度合いで別マテリアルを割り当てています。
今回は、白の部分にGlossyシェーダを、黒の部分にDffuseシェーダを割り当てました。
以上で下のようなマテリアルになります。

関連するタグ Blender 2.61 アンティーク マテリアル AmbientOcclusion AO ノード Cycles 環境光による柔らかな影を近似的に再現するときに使うものです。
アンビエントオクルージョンは、注目部位の「遮蔽度」を計算し影を作るので、
凹んでいる部分が黒いテクスチャを作ることができます。
今回はこの凹凸の黒白の差を利用し、黒白によって異なるマテリアルを割り当てることで
アンティーク調のマテリアルを作ります。
凸部分が摩擦で擦れたようなマテリアルや、へこみ部分が汚れているマテリアルなどを作るときに応用できます。
【流れ】
1.アンビエントオクルージョンの結果をオブジェクトにベイク(Bake,焼き付け)しテクスチャ作成
2.1.のテクスチャのコントラスト調整(外部ソフト Gimpなどで)
3.テクスチャの白黒度で別マテリアルを割り当てるノード設定
【0.オブジェクトの準備】

上のような凹凸がはっきりしているオブジェクトを用意します。
このコップはスカルプトモードで模様を作りました。
【1.アンビエントオクルージョンのベイク】

ベイクするには、オブジェクトをUV展開し、ベイク先の画像を作っておく必要があります。
(以下の作業はスクリーンレイアウトをUV Editingにして行うと楽です)
オブジェクトを選択し「Tab」でエディットモードに入り、「A」キーで全頂点を選択します。
「U -> Smart UV Project」などでUV展開します。
「UV/Image Editor」の「New」ボタンを押して新たな画像を作成します。

次にベイク作業に移ります。

「Properties」エディター内の「World」タブで「Ambient Occlusion」にチェックを入れます。
次に「Camera」タブ内の「Bake」パネルでBake modeをAmbient Occlusionに変更し、
「Bake」ボタンを押します。少し待つと、先画像にベイクされます。


画像は適当な名前で保存しておきます。
【2.コントラスト調節】
Gimpなどの外部ソフトで先画像のコントラストを調節します。
白と黒がはっきりでるように調整してください。

Gimpでは「色 -> 明るさ/コントラスト」から調整できます。
【3.ノード設定】
テクスチャの白黒度で別マテリアルを割り当てるノード設定を行います。
今回はCyclesレンダラーを利用しました。レンダラーをCyclesに変更してください。

MixシェーダのFacに画像を入力することで、白黒の度合いで別マテリアルを割り当てています。
今回は、白の部分にGlossyシェーダを、黒の部分にDffuseシェーダを割り当てました。
以上で下のようなマテリアルになります。

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No title
AOのベイクって、こんな利用方法もあるんですね。勉強になります。
それにしても、Cyclesだとノーマルマップが使えないために、
ハイポリのモデルを使わなくてはいけないというのが地味に辛いですねぇ・・・
最近、拳銃作ったんですが、たった1丁でもかなりの重さになってしまいました(`;ω;´)
それにしても、Cyclesだとノーマルマップが使えないために、
ハイポリのモデルを使わなくてはいけないというのが地味に辛いですねぇ・・・
最近、拳銃作ったんですが、たった1丁でもかなりの重さになってしまいました(`;ω;´)
Re: No title
> AOのベイクって、こんな利用方法もあるんですね。勉強になります。
> それにしても、Cyclesだとノーマルマップが使えないために、
> ハイポリのモデルを使わなくてはいけないというのが地味に辛いですねぇ・・・
> 最近、拳銃作ったんですが、たった1丁でもかなりの重さになってしまいました(`;ω;´)
こんばんは。
思いつきで試したら割と良かったので記事にしました(^^)
ノーマルノードが早く実装されるといいですね。
> それにしても、Cyclesだとノーマルマップが使えないために、
> ハイポリのモデルを使わなくてはいけないというのが地味に辛いですねぇ・・・
> 最近、拳銃作ったんですが、たった1丁でもかなりの重さになってしまいました(`;ω;´)
こんばんは。
思いつきで試したら割と良かったので記事にしました(^^)
ノーマルノードが早く実装されるといいですね。